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『大学発ベンチャー表彰2018』の表彰式が開催されました

掲載日:2018年09月20日

 平成30年8月30日(木)、東京ビッグサイトにて「大学発ベンチャー表彰2018」の表彰式が開催され、本学科 坂本 比呂志教授が出席し、「科学技術振興機構理事長賞」の表彰を受けました。当日は、受賞ベンチャーによるピッチやポスター掲示を行い、受賞ベンチャーの事業と支援大学等、支援企業の厚い支援を広く紹介しました。

 この表彰は、大学等における研究開発成果を用いた起業および起業後の挑戦的な取り組みや、大学や企業等から大学発ベンチャーへの支援等をより一層促進することを目的とし、大学等の成果を活用して起業したベンチャーのうち、今後の活躍が期待される優れた大学発ベンチャーを表彰するとともに、特にその成長に寄与した大学や企業などを表彰するものです。

 坂本教授は、筑波大学発ベンチャー「ストリームテクノロジ(株)」の山際 伸一代表取締役(筑波大学システム情報系 准教授)と共同で新しいロスレスデータ圧縮技術の研究開発を行い、その成果をもとにした市場展開を進めています。このデータ圧縮技術は、現代の情報関連機器が扱うデータの特徴である「切れ目なく流れるデータストーム」を一切止めることなく圧縮し、さらに、コンパクトで高速なハードウェア実装を可能とした革新的な技術です。この圧縮技術を物理的な伝送スピードに限界があるデータ伝送路に適用することで、そのスペック以上の性能を発揮することができ、例えば、大規模なデータを扱うMRIやCTといった医療機器から、パソコンやスマートフォンといった身近な電子機器のストレージまで、本データ圧縮技術で高性能化が可能となります。

 近い将来、大きく普及すると考えられているIoT技術におけるエッジデバイスと、そのデータを保存するクラウドとの間の通信を圧縮することで、通信コストを削減するだけでなく、クラウドが扱うデータ量を低減させ、高性能で高密度化された情報サービスを提供できるようになる基盤技術です。今後、この圧縮技術を広く国内外へと展開し、身近な電子機器から産業用の大型機械にまで搭載することで、システムのコンパクト化、高速化、低電力化、医療の検査時間の短縮、IoTデバイスを使った広範囲で迅速な災害対策、人の動きをすべて収集するような大容量のセンシングデータを扱う新しいエンターテインメント機器の開発など、多伎に渡る分野での貢献が期待されています。

 

      坂本比呂志教授(写真 左)

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